遺言作成

1.遺言作成の必要性

遺言の作成状況は、全体の10%ほど。なぜ必要なのか?

  1. 相続時の紛争の防止
  2. 本人の意思を示すため
  3. 不動産の場合価値の分散を防止するため
  4. 会社を経営している場合事業承継のため、等
2.遺言の種類
  1. 自筆証書遺言
  2. 公正証書遺言
  3. 秘密証書遺言(ほとんど利用されていない)
1. 自筆証書遺言
遺言者自身が自書するもの
メリット
  • 簡単に作れます。紙とペンがあればその他の費用は不要。
デメリット
  • 改ざんされる可能性がある
  • 不利な相続人に発見された場合隠される場合がある
  • 方式に不備があれば無効になる
  • 家庭裁判所の検認手続きを経ないと遺言の執行ができない
2. 公正証書遺言
公証役場で公証人に遺言内容を口述して作成する
メリット
  • 公証人が作成するので方式に不備があり無効になることはない
  • 公証役場で保管するので改ざんや紛失の恐れがない
  • 家庭裁判所の検認が不要
デメリット
  • 公証人の手数料や立ち会う証人(最低2人必要)の手数料が必要
  • 公証役場に出向く必要があること
3.遺言の有効活用法Q&A
農地を特定の人に承継させる場合

Q. 長男と次男がおり長男は東京に住んでいて次男は三重県に住んでいる。田んぼを1町ほど保有しており次男は田植え、稲刈りも手伝ってくれていて農業の経営権は次男に譲りたい。

A.1 生前贈与により継承させておく。ただし市街化区域であれば宅地並みに贈与税がかかる場合もあります。また遺留分を侵害していた場合には遺産分割の際にもめる可能性もあります。

A.2 遺言により農地1町分を次男に相続するようにすることができます。ただし長男には遺留分があるので遺留分を侵害しない程度の他の財産があるか、代価を支払うなどの配慮が必要となります。

会社の経営を特定の人に相続させたい場合

Q. 会社を弟と経営している。自分に万一のことがあれば会社の経営はすべて弟に譲りたい。

A. 株式のすべてを弟に相続する旨を遺言でしておけばいいと考えます。ただし遺留分には気を付けましょう。

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